日本語のような平仮名、片仮名のない中国語では文面を全て漢字で表現しなければなりません。
しかし漢字は画数が多く、難しい漢字を一字づつ書いていくことは時間がかかり面倒です。
そこで中国政府は複雑な漢字を簡略化することを決定しました。
こうして生まれた現在中国で使われている漢字を 「簡体字」 と言います。
この「簡体字」は、以後、公文書はもちろん、教育の場・新聞・書籍・雑誌などに正式な文字として使用されるようになりました。
そして、簡略化される以前の漢字は 「繁体字」 と呼ばれ、香港や広州、マカオなどで現在でも使われています。
前述したように、中国語は漢字のみで表記し、日本語の仮名のようなものはありません。
そこで漢字の読み方をわかりやすくするために、 中国政府は ピンイン による漢字のアルファベット表記法を打ち出しました。
中国の子供も、まずこのピンインから学び始めます。
また、中国語には 声調 と呼ばれるものがあります。これはアクセントのようなものです。
1字1字の発音に対して 同じ音の高さで発声する(第一声)のか、その音の語尾を上げる(第二声)のか、下げる(第四声)のか、あるいは一旦下げた語尾を再び上げる(第三声)のか、
という4種類のアクセント方法があります。
4種類あることからこの発声のことを 四声 とも言います。
一つの漢字でも、このアクセントの方法によって、意味が変わってきます。
こういった意味でも、中国語を学習する上でピンインと声調は最初に時間をかけて学習する必要があるといえます。
|